娘に惹かれて


以前「ペナンは関西だから!と言い切るタクシー運転手の事を書きましたが、ペナンには他にも特徴があります。

中華系マレー人(華人系)の割合が多い。

関西人も人種ととらえているわけではありません‥。


マレーシア全体では25%に満たない華人系の割合がここペナンでは5割近く、さらに都市部に限ればその割合はもっと増すでしょう。

ということは、漢字が使われていることも多く、何となくではあるが日本人には意味が通じるということですな。

ありました。


娘惹經濟飯


經濟飯はEconomy Riceといって自分でおかずを選べるバイキング形式の食事(お弁当も)のこと。「うまい、安い、早い」の經濟的なご飯というわけで、私も数えきれないほどおせわになっています。

そこについた「娘惹」の2文字。

「娘が惹かれる→女性にも人気」なのか、「娘が惹きつける→看板娘がいる」のか‥

漢字が読めるとはこういうことだす!想像がきくんです。

もし「經濟飯」がどういう物か知らなかったら、いったいどんな食事を想像することになっていたのでしょう。


しか~し、見たところ、店の人は初老の男性、客の流れにも女性の姿なし。

‥。

疑問は後日、解明されました。

市場で食べた麺料理からです。

LAM MEE ラムミー です。

麺が伸びて汁を吸ってしまったわけではありません。

妙な割合でスープが入っているのです。

スープはおそらくエビと鳥のだし、いうところのダブルスープってやつですかい。

違和感なく舌、のどを通りすぎていきます。

だ、け、れども、レンゲに盛ってある奴が辛いのスパイシーのなんのって。おだやか路線のスープの味をこわしかねません。(量を加減しなかった)

このLAM MEE、漢字で淋しい麺「淋面」と書きます。

スパイスが辛くて涙を流して食べる様子が、淋しい事でもあったかのように見えたからだろうか、とかホントひまな想像しましたが、おそらく単に音が同じ漢字をあてただけです。


家に帰った調べました。

Nyonya(ニョニャ)料理の一つとして「Lam Mee 淋面」が紹介されています。

ニョニャ料理とは中華系とマレー系のミックス料理とでもいえばいいでしょうか。混血文化から生まれた歴史ある料理です。


う~ん。

「娘惹」はNyonyaの当て字ですな。

知らずにニョニャ料理を食べていたということです。

娘は関係なし!

Cahors

赤道近くに引っ越しました。 いくつになってもいろんなことがありますなあ。

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